レイアウト・空間設計から相談できる内装会社の選び方|2026年の比較軸

目次
2026年、レイアウト・空間設計から相談する内装会社とは何が違うのか
オフィスづくりを依頼するとき、依頼先には大きく分けて役割の異なる領域があります。まず整理しておきたいのが、レイアウト設計・空間設計・内装施工という三つの工程です。
- レイアウト設計:座席数、部署配置、会議室やブースの数量と配置など、面積をどう配分するかを決める工程。働き方の前提条件から逆算する上流の意思決定にあたる。
- 空間設計:決まった配置に対して、内装の意匠、動線、照明・音環境、什器計画などを具体化する工程。
- 内装施工:設計図面に基づいて工事を実施し、工程・品質・安全を管理する工程。
施工だけを請け負う会社は三つ目を担います。一方、上流から相談できる会社は、レイアウト計画の段階から関与し、目的の整理と図面化、工事までを一続きで扱います。違いは工事の巧拙ではなく、どの段階から議論に加わるかという関与の深さにあります。
2026年にこの相談形態が求められる背景
ザイマックス総研の第19回大都市圏オフィス需要調査2025秋では、メインオフィスの課題1位が会議室やリモート会議用スペースの不足で57.7%と、他の項目を大きく引き離しました。不足しているタイプは1人用のリモート会議用ブース・個室が47.5%、2〜4人用が46.9%と、少人数向けに偏っているのが特徴です。会議室不足を課題と感じていない層でも1人用の不足感が17.1%ありました(ザイマックス総研 大都市圏オフィス需要調査2025秋)。
背景には働き方の定着があります。同調査の平均出社率は71.0%で、出社率60〜99%の出社多めのハイブリッドワークが47.0%と約半数。1年前と比べて変わらないが77.2%、今後も変えないが64.6%と、現状維持が主流です。つまり、一時的な揺り戻しではなく、この前提でレイアウトを組み直す必要がある段階に入っています。
面積制約が設計力の差を大きくする
物件環境も無視できません。東京ビジネス地区の平均空室率は2026年6月末時点で1.99%と6年ぶりの1%台、平均賃料は29カ月連続の上昇となりました(日経不動産マーケット情報)。広い区画を安く借りて解決する選択肢が取りにくい以上、限られた面積の中で少人数用スペースを捻出する設計が求められます。
上流から相談する利点は、この面積配分と働き方の前提を同時に検討できる点にあります。施工段階で条件が判明すると図面の作り直しが発生しますが、計画段階で目的を言語化しておけば、判断の根拠が残り手戻りを抑えられます。
レイアウト・空間設計が得意なオフィス内装工事企業(掲載64社)
当サイトに掲載している企業のうち、「レイアウト・空間設計が得意」に該当する64社です。
掲載は各社の許諾を得たうえで行っており、順位付けはしていません。
| 企業名 | 概要 | 対応範囲 |
|---|---|---|
| 株式会社アリサ | 編集 ステータスを編集 | 坪単価 : 30万未満/坪単価 : 30万以上~50万未満/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| ラウンドハウス合同会社 | 簡易工事のみの受注が可能/小規模内装工事のみの対応が可能 | |
| 株式会社LINEs AND ANGLEs | 私たちは、お客様からの様々な要件・要望から描いた「線=line」と、環境・創造性からの「視点=angle」を組み合わせ、新たな価値を生み出していくことで、お客様だけでなく社会へも貢献することが出来るような、クリエイティブな会社を目指していま… | 移転対応も可能/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| サンニン株式会社 | 東京都港区に本社を構える、空間デザインと施工の専門企業です。2005年の設立以来、オフィスや商業施設の設計・施工、不動産、グラフィック、メンテナンスなど、空間づくりに関わる多様なサービスをワンストップで提供しています。「コミュニケーションか… | 坪単価 : 工事種別により変化/不動産紹介から可能/オフィス家具の手配も可能/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| 47内装株式会社 | 「いつもの働くを楽しく」をビジョンに掲げ、オフィスの内装設計から施工までをワンストップで手がける専門企業です。グループ会社の47ホールディングスと連携し、オフィス仲介サービス「officee」などのネットワークを活用しながら、物件探しからデ… | 坪単価 : 工事種別により変化/移転対応も可能/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| 株式会社ザック | 東京都千代田区に本社を構え、オフィス空間の企画・設計・施工から管理・メンテナンスまでを一貫して手がける企業です。1988年の設立以来、累計1万件を超える豊富な実績を持ち、オフィスに特化した高い専門性を発揮しています。顧客のニーズに寄り添い、… | 坪単価 : 工事種別により変化/オフィス家具の手配も可能/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| 株式会社ヒトカラメディア | ヒトカラメディアは、オフィスや商業施設の空間デザインを通じて、企業の成長と働く人々の幸福を追求する会社です。クライアントのビジョンを具現化するために、デザインだけでなく、プロジェクトマネジメントやブランディング、マーケティング戦略まで包括的… | 坪単価 : 工事種別により変化/不動産紹介から可能/移転対応も可能/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| 株式会社ワックス・トラックス | ビジョンに「想像力資本主義」を掲げ、革新的なデザインを提供しています。オフィスやレストラン、ショップ、住宅、イベントスペースなど多岐にわたるプロジェクトを手掛けています。青山や渋谷、六本木など東京を中心にしながら、全国で実績があるのが特徴で… | 坪単価 : 工事種別により変化/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| ワークスタイルデザイン株式会社 | 「CREATE THE FUTURE WITH DESIGN (デザインで未来を創る)」をビジョンに掲げ、空間づくりのトータルプロデュースを行う、東京都港区に本社を構える企業です。オフィスやレストラン、学校、遊園地など多様な空間を対象に、リ… | 坪単価 : 工事種別により変化/オフィス家具の手配も可能/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| 株式会社清和ビジネス | オフィス環境の進化を支えるソリューションプロバイダーとして、多様なサービスを提供しています。オフィス移転やリニューアル、デザイン・レイアウト設計、家具販売など、環境空間構築に関するトータルサポートを行っています。また、教育施設や医療福祉施設… | 坪単価 : 工事種別により変化/不動産紹介から可能/移転対応も可能/オフィス家具の手配も可能/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| 株式会社オフィス・ラボ | 東京都中央区に本社を構え、オフィス移転やレイアウト変更のプロジェクトマネジメントをトータルで手がける企業です。経験豊富なデザイナーが在籍し、企画・設計・デザインから施工、什器選定、引越しまで一貫して対応。顧客の課題に寄り添った提案力と高い課… | 坪単価 : 工事種別により変化/移転対応も可能/オフィス家具の手配も可能/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| 株式会社オフィス空間 | 内装工事を専門とし、企業の働く環境を最適化するためのソリューションを提供しています。クライアントのニーズに応じたカスタマイズされたデザインを提案し、機能性と美しさを兼ね備えた空間を創造します。プロジェクトの企画から施工、アフターサポートまで… | 坪単価 : 工事種別により変化/オフィス家具の手配も可能/小規模内装工事のみの対応が可能 |
このカテゴリには他にも掲載企業があります。全64社の一覧は掲載企業ページからご確認ください。
設計力を見極める5つの比較軸|2026年に確認すべきポイント

提案書の見た目だけでは設計力は判断できません。以下の5つの軸で横並びに比較すると、各社の得意領域が見えてきます。
1. ゾーニング・動線計画に定量的な根拠があるか
最初に確認したいのは、レイアウト案の理由を数字で説明できるかどうかです。出社率や在席率、会議室の予約状況と実稼働のズレ、時間帯別の混雑などを調べたうえで席数や会議室数を決めているかを尋ねてみてください。実測やアンケート、センサー計測、入退館データの分析といった手法を自社で持つ会社もあれば、発注側が用意したデータを読み解いて設計に落とす会社もあります。どちらでも構いませんが、根拠が感覚的な傾向と経験則だけに留まる場合は、完成後に使われない空間が生まれるリスクが高まります。
2. 不足しやすい空間タイプの設計実績
(前述の通り)1人用ブースや2〜4人用の小会議室は不足感が強い領域です。実績の確認は、単に施工写真を見るのではなく、防音・遮音のグレードをどう決めたか、換気や照明をどう処理したか、既存の躯体や消防設備との取り合いをどう解いたかを質問するのが有効です。小型空間は面積あたりの難易度が高く、対応経験の差が出やすい部分と言えます。
3. 設計と施工の体制
- 設計施工一貫:窓口が一本化され、設計意図が施工に伝わりやすい。スピードとコスト調整のしやすさが利点
- 設計と施工を分ける分離発注:設計者が発注側の立場で施工をチェックしやすい。規模が大きく品質要件が厳しい案件に向く
- 設計事務所が基本設計、施工会社が実施設計以降を担う折衷型:工程ごとに強みを組み合わせられる
小規模な案件ほど一貫型の機動力が効きやすく、体制の考え方は小規模オフィスの内装工事を頼める会社の選び方も参考になります。
4. AV・ネットワーク・電源との整合
リモート会議前提の空間では、モニターやマイクの位置、配線ルート、LAN配線と電源容量が壁や天井の設計と密接に絡みます。内装図面とAV・通信の計画を誰がすり合わせるのかを、早い段階で明確にしておきたい点です。関連する工事の全体像はオフィス内装工事完全ガイドで整理できます。
5. 什器選定と原状回復までのカバー範囲
什器の選定・手配、サイン計画、退去時の原状回復まで一社で受けられるかは会社ごとに線引きが異なります。対応範囲は物件の条件や契約内容により異なるため、どこからが別発注になるのかを個別に確認しておくと、抜け漏れを防げます。
相談前に社内で決めておくこと|依頼精度が上がる情報整理の手順

提案の質は、相談前に渡す情報の質でほぼ決まります。同じ課題でも、現況が数値で説明されているかどうかで設計者の踏み込み方は変わります。ここでは発注側が準備する情報と、複数社へ同条件で依頼するまでの手順を整理します。
1. 現況を数値と図面で押さえる
まず集めたいのは、現在のオフィスの使われ方を示す実測データです。感覚ではなく期間を区切って記録すると、提案の前提として共有できます。
- 曜日別・時間帯別の出社人数と在席率(最低2週間程度の連続記録)
- 会議室の予約件数と実利用率、キャンセルや無断未使用の発生状況
- 会議1件あたりの実参加人数の分布(何人の打ち合わせが多いか)
- リモート会議の発生本数と、席・廊下・空き会議室など実施場所の内訳
- 収納量、什器の数量と更新時期、電源・配線の現況
あわせて、現況平面図(できればCADデータ)、建物の基準階図面、消防・空調・電気の設備図、賃貸借条件のうち工事区分に関わる資料をそろえておきます。図面が手元にない場合は、管理会社やビルオーナーへの依頼に時間がかかるため早めに動くと安心です。
2. 働き方の前提と将来方針を言語化する
制度の前提が共有されないと、設計者は座席数を決められません。在宅勤務制度の導入率は45.1%、サテライトオフィスは29.7%という水準にあり(前述の通り出社状況も含め)、自社がどの位置にいるのかを明示することが出発点になります。
- 在宅・サテライト・時差出勤などの制度の有無と、実際の利用率
- 固定席/フリーアドレスの方針と、部署ごとの例外
- 3年程度の人員計画(増減の見込みと部門構成の変化)
- 面積方針。今後2〜3年で拡張したい企業が18.0%、縮小したいが5.5%という分布のどちらに近いのか、あるいは同面積で使い方を変えるのか
さらに、解決したい課題に優先順位をつけます。集中環境、リモート会議のしやすさ、来客対応、部門間の接点づくりなどを並べ、上位3つに絞ると提案の軸がぶれません。
3. 要件シートと評価シートを先に作る
複数社へ声をかけるなら、同じ内容を書いた要件シートを配布します。目的と優先順位、実測データ、図面、制度前提、想定人数、必須の諸室、決められない点(検討中と明記)を1つの資料にまとめ、提案の提出形式(平面図・ゾーニング図・想定席数の内訳など)も指定しておくと横並びで読めます。
受け取った提案は、その場の印象で判断せず評価シートに落とし込みます。課題への回答度、席数と会議室数の根拠、リモート会議環境の解き方、将来の人員変動への可変性、設備・配線との整合、運用ルールまで踏み込んでいるかといった項目を立て、複数人で採点して差の理由を言葉にしておくと、社内合意も取りやすくなります。
発注時の確認事項とチェックリスト|失敗を防ぐ最終確認

設計案が固まってからの工程は、金額と責任の線引きを文書で確定できているかで結果が変わります。契約前に以下を一つずつ潰しておくと、着工後のトラブルを大きく減らせます。
見積もりの内訳と変更ルール
- 設計費と施工費が区分されているか。設計費に何が含まれるか(基本プラン、実施図、什器プラン、現場での設計監理など)を明記してもらう
- 一式表記の項目がどこまでを指すか。数量・単価・仕様が追える粒度になっているか
- 図面確定後に変更が生じた場合の追加費用の算定方法と、無償で対応できる範囲・回数
- 変更を確定させる締切日(発注済み材料や什器は変更が効かなくなる場合がある)
- 諸経費・搬入費・夜間や休日作業の割増が含まれているか
ビル側規則・工事区分・申請の責任分界
- ビル管理規則(作業可能時間帯、搬入経路、養生基準、届出書式)を入手し、設計内容が抵触しないか確認する
- 工事区分A・B・Cの範囲。A工事はビル側負担、B工事は借主負担でビル指定業者、C工事は借主が業者を選べるという整理が一般的だが、ビルごとに扱いが異なるため個別の確認が必要
- B工事の見積もりを誰がいつ取り、金額交渉を誰が行うか
- 消防法や建築関連の届出・検査の担当者名と提出時期。間仕切りや個室を設ける場合は、感知器・スプリンクラー・排煙の取合いが申請対象になる場合がある
- 原状回復の条件をこの時点で書面化しておく
スケジュールとアフター対応
- 入居日から逆算した工程表。図面確定日、B工事着工日、什器納品日、ネットワーク・AV機器の設定日、検査日を日付で押さえる
- 遅延が発生した場合の連絡ルートと、リカバリーの判断者
- 引き渡し時の検査項目と是正の期限
- 引き渡し後の不具合対応の窓口、保証の対象範囲と期間、有償・無償の切り分け
将来の変更を見越した仕様選定
- 固定造作を最小限にし、可動間仕切り・パネル・什器の配置替えで対応できる範囲を広げる
- 電源・LANの取り出し口を将来の席増に備えて余裕を持たせる
- ブースや小会議室は、移設・増設が可能なタイプかどうかを確認する
これらは相見積もりを取る段階から同じ様式で各社に投げると、比較の精度が上がります。金額感や工事区分の扱いを具体的に確認したい方はお見積りフォームから、進め方や体制の組み方から整理したい方はご相談・お問い合わせフォームからご連絡ください。









