オフィス家具の手配まで一括で頼める内装工事会社の選び方【2026年版】

目次
内装工事と家具手配の一括発注とは|2026年に注目される背景
オフィスづくりの発注方式は、大きく分けて二つあります。ひとつは内装工事会社に設計・施工から家具の選定・調達・搬入・設置までをまとめて任せる一括発注(ワンストップ発注)、もうひとつは内装工事は内装業者、家具は家具販売店やメーカー代理店へ別々に契約する分離発注です。
一括発注と分離発注の役割分担の違い
両者の差は、金額よりも先に役割分担に表れます。一括発注では、レイアウト図面上の寸法と実際の什器サイズの整合、電源・配線位置と机の配置、搬入経路や養生、工事工程と納品日の調整までを一つの窓口が引き受けます。分離発注では、これらの取りまとめは発注者側が担うのが基本です。図面変更が起きたときに家具側へどう反映するか、納品が遅れた場合に誰が工程を組み直すかといった判断も、発注者が引き取ることになります。どちらが優れているという話ではなく、社内に担当者と時間をどれだけ確保できるかで適した方式が変わります。
2026年の市況が一括発注ニーズを押し上げている
背景にあるのがオフィス市況の引き締まりです。三鬼商事の集計では、2026年4月末時点の東京ビジネス地区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の平均空室率は前月比0.02ポイント減の2.20%、平均賃料は27カ月連続で上昇しました(日経不動産マーケット情報)。同年1月時点でも空室率は2.15%と11カ月連続で低下し、増床・拡張・新規開設の成約により空室面積は1カ月で約5,300坪減っています(東京都宅建協会)。
空室が少なく賃料も上がる状況では、広い区画を余裕をもって借りる選択が取りにくくなります。結果として、限られた面積をいかに使い切るかという設計課題が前面に出てきます。通路幅を詰めながら執務席を確保する、収納を兼ねた什器で壁面を活用するといった検討は、内装の寸法と家具の寸法を同時に動かさなければ精度が出ません。ここが一括発注の関心が高まっている理由です。
家具投資自体も広がりを見せている
家具側の動きも堅調です。日本オフィス家具協会の集計では2024年度のオフィス家具販売額は約8500億円とされています(NIKKEI COMPASS)。矢野経済研究所は、従業員エンゲージメント向上や人材採用強化を目的とした投資が続き、都心部の大手企業だけでなく地方企業や中小企業にも広がっていると指摘しています(矢野経済研究所)。
こうした投資は移転に限りません。会議室をブース化する、休憩スペースを設けるといった部分リニューアルでも、既存の床・天井・配線を生かしながら什器を入れ替える必要があり、工事と家具の判断が分かれにくい領域です。規模が小さい案件ほど発注者側の調整工数が相対的に重くなるため、まとめて任せる形が選ばれる場合があります。
オフィス家具の手配も可能なオフィス内装工事企業(掲載38社)
当サイトに掲載している企業のうち、「オフィス家具の手配も可能」に該当する38社です。
掲載は各社の許諾を得たうえで行っており、順位付けはしていません。
| 企業名 | 概要 | 対応範囲 |
|---|---|---|
| サンニン株式会社 | 東京都港区に本社を構える、空間デザインと施工の専門企業です。2005年の設立以来、オフィスや商業施設の設計・施工、不動産、グラフィック、メンテナンスなど、空間づくりに関わる多様なサービスをワンストップで提供しています。「コミュニケーションか… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/不動産紹介から可能/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| 株式会社ザック | 東京都千代田区に本社を構え、オフィス空間の企画・設計・施工から管理・メンテナンスまでを一貫して手がける企業です。1988年の設立以来、累計1万件を超える豊富な実績を持ち、オフィスに特化した高い専門性を発揮しています。顧客のニーズに寄り添い、… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| ワークスタイルデザイン株式会社 | 「CREATE THE FUTURE WITH DESIGN (デザインで未来を創る)」をビジョンに掲げ、空間づくりのトータルプロデュースを行う、東京都港区に本社を構える企業です。オフィスやレストラン、学校、遊園地など多様な空間を対象に、リ… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| 株式会社清和ビジネス | オフィス環境の進化を支えるソリューションプロバイダーとして、多様なサービスを提供しています。オフィス移転やリニューアル、デザイン・レイアウト設計、家具販売など、環境空間構築に関するトータルサポートを行っています。また、教育施設や医療福祉施設… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/不動産紹介から可能/移転対応も可能/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| 株式会社ヴィス | 企業のブランディングと空間デザインコンサルティングに強みを持つ会社で、クライアントのブランド価値を最大化するためのクリエイティブなソリューションを提供しています。オフィスや商業施設のデザインを通じて、企業のアイデンティティを視覚的に表現し、… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/一括対応可能/原状回復工事可能/不動産紹介から可能/移転対応も可能/大規模工事・PM管理可能 |
| 株式会社オフィス・ラボ | 東京都中央区に本社を構え、オフィス移転やレイアウト変更のプロジェクトマネジメントをトータルで手がける企業です。経験豊富なデザイナーが在籍し、企画・設計・デザインから施工、什器選定、引越しまで一貫して対応。顧客の課題に寄り添った提案力と高い課… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/移転対応も可能/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| 株式会社オフィス空間 | 内装工事を専門とし、企業の働く環境を最適化するためのソリューションを提供しています。クライアントのニーズに応じたカスタマイズされたデザインを提案し、機能性と美しさを兼ね備えた空間を創造します。プロジェクトの企画から施工、アフターサポートまで… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| 株式会社インターオフィス | オフィス家具の販売とオフィス空間のデザインを専門とする企業で、クライアントの働く環境を向上させるための高品質なソリューションを提供しています。国内外の一流ブランドの家具を取り扱い、機能性とデザイン性を兼ね備えた製品の提案が可能です。また、オ… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/小規模内装工事のみの対応が可能 |
| 株式会社ミライズワークス | オフィス移転や空間デザインを中心に、働く場のトータルプロデュースを手がける企業です。「想像以上の感動を。」を企業理念に掲げ、オフィス移転プロジェクトマネジメント、設計デザイン、原状回復、情報セキュリティ対応など、多岐にわたるサービスを提供し… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/移転対応も可能/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| 株式会社オリバー | オフィスの移転・改装を通じて企業のビジョン実現を支援するブランドです。コンセプト設計からデザイン、家具製造、内装施工、プロジェクトマネジメントまでをワンストップで提供し、サステナビリティやコミュニケーションを重視した空間づくりを行っています… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/移転対応も可能/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| 株式会社ミダス | オフィス家具の設計・製造・販売を行う企業で、快適で機能的なオフィス環境を提供することを目指しています。高品質な製品と優れたデザインを通じて、働く人々の生産性と創造性を向上させることに注力しています。持続可能な素材を使用し、環境に配慮した製品… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/小規模内装工事のみの対応が可能/大規模工事・PM管理可能 |
| IRIS CHITOSE株式会社 | オフィス家具や教育施設向けの家具を製造・販売する企業です。多様なニーズに応えるため、機能性とデザイン性を兼ね備えた製品を提供しています。オフィスや学校、公共施設など、さまざまな環境に適した家具を通じて、快適で効率的な空間作りをサポートします… | 坪単価 : 工事種別により変化/レイアウト・空間設計が得意/移転対応も可能/小規模内装工事のみの対応が可能 |
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家具まで任せられる会社の見極め方|5つの比較軸

家具手配まで対応すると掲げる会社は増えていますが、実力には大きな差があります。横並びで比較するときは、次の5つの軸で質問を投げると違いが見えてきます。
1. 取扱メーカーの幅と契約形態
まず確認したいのは、扱えるメーカーの数と契約の形です。特約店・代理店契約を結んでいるメーカーが1社に限られる会社は、提案が自社の得意な製品に寄りやすくなります。複数メーカーを比較提案できる体制なら、執務椅子は座り心地重視、収納はサイズ優先といった使い分けができます。質問としては、今回の用途で候補に挙がるメーカーは何社か、そのうち直接契約はどれか、契約外メーカーも仕入れ可能かの3点が有効です。
2. 設計と家具コーディネートの連携体制
レイアウト図を描く担当者と家具を選ぶ担当者が別会社・別チームだと、通路幅や配線経路と家具寸法の食い違いが起きやすくなります。同一チーム内で完結するのか、家具割付図をレイアウト図と同じ縮尺で重ねて出せるのかを聞いてみてください。会議室のように家具とAV機器の位置関係が重要な空間では特に差が出ます。会議室モニター設置ガイドで触れるような機器配置との整合も、同じ図面上で確認できるかが判断材料になります。
3. 在庫確認と納品スケジュールの管理主体
在庫照会と納期調整を誰が行うのかは必ず確認しましょう。工事会社が窓口となり、メーカー在庫・受注生産品・輸入家具のリードタイムを把握したうえで工程に落とし込めるかが要点です。受注生産や海外調達品は工期に影響する場合があるため、いつ時点で品番を確定する必要があるかを逆算して示せる会社は管理力が高いといえます。
4. 環境認証・サステナブル調達への対応
オフィス家具市場では、環境認証の取得や持続可能な調達の拡大が成長要因として挙げられており、2035年に向けた市場テーマとなっています(株式会社マーケットリサーチセンター)。認証取得品の提案実績があるか、調達方針を説明できるかを聞くと対応力が測れます。
5. 引渡し後の受付窓口
増席、部署変更に伴うレイアウト変更、椅子のガス圧シリンダー交換などは引渡し後に発生します。工事と家具で問い合わせ先が分かれるのか、単一窓口なのかを事前に確認しておくと運用が楽になります。オフィス移転に対応できる内装工事会社の選び方も併せて参考にしてください。
見積書とスケジュールの読み解き方|家具込み案件で差がつく点

家具込み案件の見積書は、工事と什器という性質の異なる費用が一枚にまとまるため、読み解き方を知らないと比較そのものが成立しません。まず確認すべきは、工事費と什器費が明確に区分されているかどうかです。内装工事一式・什器一式という二行だけの見積では、後から数量や仕様が変わったときに増減の根拠が追えなくなります。什器側は少なくとも品名・型番・仕様(色、天板サイズ、脚形状など)・数量・単価・小計が行単位で並んでいる状態を求めてください。
抜けやすい周辺費用の所在を指摘する
什器の本体価格だけが並び、周辺費用が工事費側に紛れているか、そもそも計上されていないケースがあります。以下は発注者が名指しで確認したい項目です。
- 搬入経路調査費(エレベーターサイズ、共用部の制約、時間外搬入の必要性の確認)
- 搬入費・荷揚げ費(人員数と作業時間帯の前提)
- 組立設置費(受注生産のデスクや会議テーブルは現地組立が前提になる場合がある)
- 養生費(共用部・エレベーター・床の養生が工事側と家具側で二重計上または未計上になっていないか)
- 既存什器の引取処分費(産業廃棄物としての処理か、リユース引取かで扱いが異なるため個別確認が必要)
掛率と管理費の意味を読む
什器は定価に対する掛率で表示されることが多く、掛率だけを横並びで比べると判断を誤ります。対象が本体のみか、オプション部材や特注色まで同率なのか、送料・梱包材回収がどちら側の負担かで実質額は変わります。またメーカー直送品には、検品・納品立会い・不足対応などの業務に対する管理費が別途乗る形式もあります。この管理費が何の対価かを説明できるかは、見積の透明性を測る材料になります。
竣工日と家具納品日の接続
工程表は工事工程しか描かれていないことがあり、家具側の日付が見えないまま進むと引渡し直後に座れないという事態が起きます。工事完了(クリーニング済み)から納品・組立・検品・不具合対応までの日数を工程上に置き、稼働開始日との間に予備日が取られているかを確認してください。受注生産品や輸入品が遅延した場合の扱いも、事前に言語化しておく価値があります。代替機種への振替可否、暫定什器の貸出可否、先行納品分を倉庫で預かる場合の保管費の負担者という三点です。
オフィス家具市場は堅調に推移しており、人気仕様は読みにくくなりがちです。受注生産や特注色を含む案件では、仕様を早めに固めて発注時期を前に寄せる判断が安全側に働きます。工程上どこまで前倒しできるかは物件条件で変わるため、個別に詰めておきましょう。
発注前チェックリスト|責任範囲を書面で固める確認事項

契約直前の段階で最も重要なのは、価格よりも責任範囲を書面に落とし込むことです。以下の項目を発注前に一つずつ確認し、見積書や契約書、仕様書のいずれかに記載されている状態にしておくと、引渡し後のトラブルを大きく減らせます。
責任の所在と保証の切れ目をなくす
- 工事の瑕疵(壁・床・電気配線など)と家具の初期不良で、連絡窓口が分かれていないか。窓口が同一なら担当者名と連絡手段を明記する
- 保証期間が工事と家具で異なる場合、それぞれの起算日(竣工日か納品日か)と期間を書面で確認する。メーカー保証の内容は製品ごとに異なるため、個別の確認が必要
- 不具合発生時の一次対応をどちらが行うか。メーカー対応になる場合でも、取り次ぎを工事会社が担うのか発注者が直接連絡するのかを決めておく
変更管理と追加発注のルール
- 着工後のレイアウト変更・増員が発生した場合の追加発注の手順(書面での指示か口頭可か、いつまでに伝えれば工期に影響しないか)
- 同一機種を追い足す際の単価の据置期間。据置がない場合は、再見積になる条件を事前に確認する
- 変更に伴う工期延長の扱いと、追加費用の上限や承認フロー
ビル側との調整責任者
- ビル管理会社への工事申請書の作成・提出を誰が行うか
- 搬入可能な時間帯、共用部の養生範囲、エレベーター使用の予約手配の担当者
- 近隣テナントへの事前告知が必要な場合の連絡主体
相見積もりと社内合意形成
比較の精度は条件の統一で決まります(詳細は前述の通り)。同じレイアウト図・同じ席数・同じ工事範囲を各社に渡し、家具の型番指定の有無も揃えてください。あわせて、稟議や予算計上に必要な資料(工程表、平面図、内訳のある見積書、会社概要)を早めに依頼しておくと、社内決裁の差し戻しを防げます。承認者が複数いる場合は、誰がどの段階で見るかを先に整理しておくと安全です。
引渡し時の検収項目
- 家具の数量と型番を納品リストと照合する
- 天板・脚部・張地の傷や汚れ、昇降・キャスターなど可動部の動作確認
- 取扱説明と保証書・鍵・組立工具の受領、是正が必要な箇所の期限を記録する
まずは自社のレイアウト条件と希望時期を整理し、上記の確認事項をたたき台にして各社へ問い合わせてみてください。費用や条件の目安を具体的に知りたい場合はお見積りフォームから、進め方や業者選びの段階から整理したい場合はご相談・お問い合わせフォームからご連絡いただけます。









