LAN工事まで一括で頼めるAVシステム工事会社の選び方|2026年の比較軸

目次
AVシステム工事とLAN工事を一括で頼むとは何か|責任分界点の考え方
AVシステム工事とLAN工事の一括発注とは、会議室やホールに設置するディスプレイ・プロジェクター・スピーカー・マイク・カメラといったAV機器の設置と調整に加えて、それらをつなぐネットワーク側の工事までを同じ事業者が一貫して請け負う形を指します。実務上、一括の対象になるのは次の範囲です。
- 配管・配線ルートの設計と敷設(天井内、壁内、床下、モール処理を含む)
- 情報コンセント(アウトレット)の位置決めと成端、盤内の整線
- ネットワーク機器の設置(スイッチ、無線アクセスポイント、ラック組み込み)
- AV機器の取り付け、結線、音量・画質・カメラ画角などの調整
- 各機器を接続した状態での通しの動作確認
逆に、どこまでを一括に含めるかは案件ごとに線引きが異なります。既存の情報コンセントを流用するのか、ラックや電源工事を別事業者が持つのかで範囲は変わるため、契約前に対象工事を一覧化しておくことが前提になります。
分離発注で生まれる責任のすき間
AV工事とLAN工事を別々の会社に出すと、機器単体では正常なのに現地では映像が途切れる、音声が遅延する、といった症状が出たときに原因の所在が定まりにくくなります。AV側は配線やネットワークを疑い、ネットワーク側は機器設定を疑う、という構図になりやすいためです。切り分けのために双方の立ち会いを再調整する時間が発生し、結果として工期と費用の手戻りにつながる場合があります。責任分界点とは、どこまでがどちらの担当範囲かを示す境界のことで、分離発注では境界そのものが曖昧なまま着工してしまうケースが少なくありません。
映像音声のIP化で設計が不可分になった
近年の会議室AVは、映像と音声をネットワーク経由で伝送する構成が一般的になりました。カメラやマイク、ディスプレイがLANに相乗りすると、機器の配置がそのまま配線設計を左右し、ネットワークの設計がAVの品質を左右します。加えて、Web会議の常設化で会議室ごとに機器が増え、無線LANの利用も前提になりました。設計段階から両者を同じ図面上で検討する必要性が高まっており、2026年時点で一括発注のニーズが強まっている背景はここにあります。
向くケースと向かないケース
- 向くケース:新築・大規模改修で配管から手を入れる、複数拠点で仕様を統一したい、社内に設計を詰める担当者がいない
- 向くケース:AV機器とネットワークが密結合で、切り分け責任を一本化したい
- 向きにくいケース:既存ネットワークを情報システム部門が自社管理しており、設定権限を外部に渡さない方針がある
- 向きにくいケース:AV機器の更新だけで配線に触れない小規模な入れ替え
判断軸は、工事範囲がネットワークに及ぶかどうかと、不具合時の切り分けを誰が担うかの二点に整理できます。
当サイトに掲載している企業のうち、「Lan工事が可能」に該当する15社です。
掲載は各社の許諾を得たうえで行っており、順位付けはしていません。
| 企業名 | 概要 | 対応範囲 |
|---|---|---|
| オフィスクローザー | オフィスでお困りのことはオフィスクローザーにお任せください。 | 機材の販売可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有 |
| 株式会社カトヤ・レコーディング・サービス | コンサートPA・ライブPA・音響制作に係るサービスを手掛けて40年を迎えました。PAの依頼や音響機材レンタルはKRSにお任せ下さい。 | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有/AV機材レンタル可能 |
| グラフィカ株式会社 | グラフィカ株式会社は、最新の音響・照明・映像機材を取り扱う空間演出のプロフェッショナル集団です。 | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有/大規模工事・PM管理可能 |
| 電研コテム株式会社 | 私たちは、感動的な場を創造するシステム構築、効率的なオフィス環境を創る情報通信システム、都市基盤と有機的につながる設備創造を通じて、舞台と客席、社内、そして都市と人々とを“つなぐ”ことを使命としています。お客様のニーズに合わせ、「お客様の最… | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有 |
| パナソニックコネクト株式会社 | パナソニックグループにおいて、B2Bソリューション事業成長の中核を担い、顧客起点でお客様の「現場」に貢献する新しいソリューションを提供する会社です。 | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有/大規模工事・PM管理可能 |
| 株式会社光和 | 最適なAVシステムは、運用方法や環境などの条件により内容が変わります。 光和は、創業以来培ってきた経験やノウハウに基づいて、 最適なAVシステムの提案から構築・保守までをトータルで支援いたします。 | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有/AV機材レンタル可能 |
| 株式会社オーディオテクニカ | オーディオテクニカは、高品質なヘッドホン・イヤホン・マイク・ターンテーブルを提供する日本の音響機器メーカーです。1962年の創業以来、プロの現場から日常使いまで、多くの方に愛される音を追求。確かな技術とこだわりのデザインで、音楽をもっと豊か… | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有 |
| 電音エンジニアリング株式会社 | ホテルをはじめ、オフィス、美術館、学校、競技場や客船など、さまざまな場所や場⾯に関わる電⾳エンジニアリング。⾳響・照明・映像、それらをつなぐネットワークなど、システムに関わる全ての⼯程をワンストップで提供しています。 | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有 |
| 株式会社JVCケンウッド・公共産業システム | 当社は、約60年近くの長きにわたり、映像・音響機器の製造販売を通して、さまざまな業務用システムを世に生み出し、社会やお客様の発展に貢献してまいりました。 環境や社会情勢は常に変わり、技術も進化しています。私たちも社会やお客様の変化に合わせ、… | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有 |
| 株式会社 エーアンドブイ | 自分のすべての可能性を追求し、夢と感動の実現にチャレンジし続け、計算された設計・安全な施工・安心を創出する保守を通じて、エーアンドブイが誇る音と映像のトータルソリューションを提供します。 | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有 |
| プリズマ・ワークス株式会社 | AVシステムの設計・構築を得意とする弱電設備全般のシステムインストーラーです。 私たちの使命は機器でお客様の課題を解決すること。 皆様の課題を、知識と経験、プロフェッショナルの技術で解決します。 | 機材の販売可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有 |
| 株式会社エーブィテック | 社名のエーブィテックは、audio・visual・technology から成り、 それらに関する技術を身に着けるため、創業当時より特に社員教育に力を注いで参りました。 | 機材の販売可能/大型機材の取扱可能/AVシステム全般の設置工事が可能/AV機材導入後のサポートサービス有 |
このカテゴリには他にも掲載企業があります。全15社の一覧は掲載企業ページからご確認ください。
資格・許可・施工体制で見る比較軸|有資格者と実施工者を確認する

会社を並べて比べるとき、最初に見るべきはデザイン力や実績数よりも制度上の裏づけです。端末設備や自営電気通信設備を接続する工事は、電気通信事業法により工事担任者資格者証の交付を受けた者が自ら工事を行うか、実地に監督することが求められています(総務省令で定める例外あり)。詳細は総務省 電気通信関係資格手続きの案内で確認できます。つまり有資格者が現場に関与しない体制では、そもそも適法な施工になりません。
資格区分と対応できる工事の読み方
工事担任者の区分は、令和3年4月1日の工事担任者規則改正で再編されました。旧AI第一種・DD第一種・AI・DD総合種などは、第一級アナログ通信・第一級デジタル通信・総合通信などの資格者とみなされる扱いです(総務省 工事担任者資格制度Q&A)。比較時は次の順で確認すると整理しやすくなります。
- 会社として保有している区分(総合通信、第一級デジタル通信など)
- その資格者が実際に自社の常勤者か、名義上の在籍のみか
- 今回の現場を担当する予定者の区分と、想定する工事規模との整合
- 複数フロアや複数拠点に分かれる場合の担当者の割り当て
建設業法上の位置づけと許可の確認
令和3年11月の建設業法施行規則改正により、工事担任者資格が主任技術者の要件を満たす資格として追加されました(日本データ通信協会 電気通信国家試験センター)。配管や躯体側の作業を含む規模になると、建設業許可の業種(電気工事、電気通信工事など)が関わってくるため、許可の有無と業種、主任技術者の配置予定をあわせて確認しておくと、後の工程で止まりにくくなります。
自社施工か協力会社かを見分ける
窓口が一社でも、実際の施工者が別という構図は珍しくありません。どちらが良いと断定はできませんが、管理の質は差が出ます。自社施工の比率、協力会社を使う範囲、施工体制台帳や現場代理人の設置予定、当日現場で指示を出す人物が誰かを具体的に聞くのが有効です。回答が抽象的なままなら、条件により異なる部分であっても書面での明示を求めておくと安全です。工種ごとの体制の考え方はLAN工事の流れや費用は?おすすめの工事業者も紹介、機材側の対応範囲はAV機材レンタルにも対応できる音響・映像設備工事会社の選び方も参考になります。
2026年の技術要件から見る仕様確認|無線LAN制度とPoE給電の整合

提案書が2026年時点の制度と技術水準に合っているかは、無線側と有線側の両方を見ないと判断できません。無線の設計だけ立派でも、スイッチの給電容量や帯域設計が伴わなければ動かないためです。ここでは仕様確認の観点を整理します。
6GHz帯の出力区分と技適の確認
総務省は2022年に2.4GHz帯・5GHz帯に加えて6GHz帯を無線LANで利用可能とする制度整備を行い、2023年12月にはIEEE 802.11beの導入に向けて無線設備規則等を改正しています(総務省 令和6年版 情報通信白書)。6GHz帯では5925MHz〜6425MHzが規定され、屋内限定の無線局はEIRP最大200mW相当、屋内外で使用できる無線局はEIRP最大25mW相当とされ、いずれも技適(特定無線設備)の対象です(ケータイ Watch)。提案されたAPがどちらの区分にあたるのか、設置場所が屋内に限定されるのかを、機器選定の段階で説明できる会社かどうかが一つの見極めになります。
屋外利用を見据えたヒアリング項目
国内の6GHz帯は屋内・低出力のLPIモードと超低出力のVLPモードに限定されてきましたが、屋外・高出力利用を可能にするSPモード導入や周波数拡張を盛り込んだ報告書案が、情報通信審議会 陸上無線通信委員会の第99回会合で大筋了承されています(BUSINESS NETWORK)。屋外サイネージや屋外イベント音響の構想がある場合は、この動向を踏まえて将来の増設余地を聞いておくとよいでしょう。ただし制度の適用時期や条件は今後の手続き次第で変わるため、現時点で屋外運用を前提にした断定的な提案には注意が必要です。
PoE給電と帯域の設計整合
AV over IPを前提にすると、確認すべき有線側の論点は次の通りです。
- AP・ネットワークカメラ・PoEスピーカーそれぞれの給電規格と消費電力
- スイッチの総給電容量(全ポート同時給電時に足りるか)と電源の冗長
- 映像伝送の帯域とスイッチのバックプレーン性能、マルチキャスト制御の方針
- VLAN分離やQoSなど、映像・音声・業務トラフィックの共存設計
調査を提案段階で行うか
電波調査(サイトサーベイ)や通線ルート調査を契約前に実施するかどうかも比較軸になります。図面だけで台数を算出した提案は、実際の遮蔽物や既存配管の状況で変わる場合があります。現地条件により結果が異なるため、調査の範囲と実施タイミングを個別に確認しておくことをおすすめします。
発注前チェックリスト|見積の読み方・工程調整・引き渡し後の保守

発注段階でつまずく原因の多くは、見積の粒度がそろっていないことにあります。同じ条件で比較できる状態をつくってから相見積もりに入ると、金額差の理由が見えるようになります。
見積を比較可能にする仕様の粒度
依頼側が提示する仕様書には、少なくとも次の情報を入れておくと各社の見積が同じ土俵に乗ります。
- 部屋ごとの用途と想定同時利用人数、映像・音声の出力先の数
- 情報コンセントの位置と口数、既設設備で流用したいもの
- 支給品と請負側手配品の区分、指定機種があるかどうか
- 希望する引き渡し日と、立ち入り可能な時間帯・休日作業の可否
見積を受け取ったら、内訳が材料費・施工費・設定作業費・調整立会費に分解されているかを確認します。一式表記が多い場合は、どの作業が含まれてどこから追加になるのかを質問してください。特にAV機器の初期設定やネットワーク機器のコンフィグ投入は、工事費に含む会社と別建てにする会社があるため、比較時のずれが生じやすい部分です。試験調整の立会や、引き渡し後の操作説明の回数も明記されているかを見ます。
内装・電気・回線開通との工程調整
配線は内装の下地が閉じる前に通す必要があるため、間仕切りや天井の施工スケジュールと連動します。発注が遅れると開口部が塞がり、露出配線への変更や再手配が発生する場合があります。電源工事との取り合い、通信回線の開通日も含め、誰が全体の工程を握るのかを早い段階で決めておくと調整が進みます。確認したい質問は、現地調査から着工までに必要な日数、他業者との打ち合わせに同席するか、回線開通が遅延した場合の再訪費用の扱いの三点です。
竣工時に受け取る書類と引き渡し後の体制
竣工時は口頭説明だけで終わらせず、書面での受領を依頼します。配線試験の結果、系統図や配線ルート図、機器の設定情報、保証の範囲と期間が主な対象です。設定情報が手元にあるかどうかで、将来別の会社に増設を頼むときの手間が変わります。
- 障害発生時の一次受付窓口と受付時間、連絡手段
- 遠隔での確認対応の可否と、現地対応に切り替わる条件
- 保証対象外となる事象(利用者側の設定変更など)の線引き
- 席替えや機器増設時の追加費用の算定方法
これらは契約前に書面で確認しておくと、後の認識違いを避けられます。
まずは自社の図面と希望時期を整理し、条件を揃えた状態で複数社に当たってみてください。概算費用や対応範囲を具体的に知りたい方はお見積りフォームから、進め方や業者選びの段階から相談したい方はご相談・お問い合わせフォームからお問い合わせください。








